コラム

 公開日: 2017-11-24 

爪に黒い筋ができる原因は?深刻な病気の可能性も!?

何かにぶつけたわけでもないのに、ふと気がついたら爪に黒い縦線が走っていたらどうしたのかと不安になります。この黒い筋の正体はいったい何なのでしょうか。そのままにしておいて治るかどうかも気になります。

万一にも自分の爪に出たときに的確な対応をとれるよう、基本的なことを知っておきましょう。

黒い線の原因は出血によるものや爪にできたホクロかも

最も多い原因が爪の下での出血によるものです。このケースでは黒い線は爪の途中から始まっています。血豆のような黒く丸い斑点のこともあるかもしれません。

これは、爪をぶつけたり挟んだりしたことで出血し、爪の下に染み出したものです。爪が伸びていくにしたがって血が移動していき線状になるのです。患部が小さければ途中で消えますが、大きな場合は爪の先端まで塊が移動してくることもあります。

ただ、ダメージを与えた記憶がなければ、悪性黒色腫が原因のこともあるのではっきりさせるためにも診断を受けた方が安心でしょう。

ネイルプレートに1本、ないし数本の黒い縦線が生じるのはネイルマトリスクに存在するメラニン色素の沈着によるものです。つまり、爪にできたホクロです。

皮膚のホクロであれば丸い点として存在しますが、新しい爪が生まれ伸びるのにともなってメラニン色素が爪先に移動することで縦の線状になります。

この場合、いったんできてしまうと同じ場所に色素がとどまり続けるので黒い線が入った爪が生え続けます。

途中色が変化することはなく、1㎜ほどの幅の線が根元から爪先までまっすぐに伸びているのが一般的です。悪性化することはまれで、そのままにしておいても問題はないと言えるでしょう。美容的観点から気になるのであれば、簡単な手術で取り去ることもできます。位置によっては手術後に縦の段差が残ることもあります。

爪のメラノサイトが活性化して色素線条ができる場合も

そのほかにも、寄生虫や真菌類の感染、手湿疹などの外部刺激で爪のメラノサイトが活性化して色素線条ができることがあります。

緑膿菌による感染症では、爪が緑色になるグリーンネイルが知られていますが、ここにカンジダ菌もあわせて感染してしまうと爪が黒ずむこともあります。
水虫を引き起こす白癬菌に汚感染すると、爪が褐色に代わってしまい分厚くもろくなってしまいます。
爪の中に菌が存在する間は消えることがありません。原因を排除すれば数年後に色の部分が生え変わりなくなります。

薬の副作用によっても爪に色が出ます。抗腫瘍薬や抗がん剤の種類によっては、縦の色素線条が現れたり爪全体が黒く変色したりします。薬の服用を止めれば改善します。

がんなど考えられる深刻な病気

爪の色素沈着には全身の病気が絡んでくることもあります。

ホクロである場合はさほど問題はありませんが、まれに悪性のものがあります。
メラニン色素をつくるメラノサイトががん化したもので悪性黒色腫(メラノーマ)と呼ばれるものです。転移能力が高く悪性度の高いがんとなっています。小さな子供の場合は良性がほとんどですが、思春期以降に生じるものでは注意が必要です。色の変化や幅の太さなどに着目して経過観察しましょう。

悪性黒色腫の黒い筋の特徴としては、幅が広めで濃さがまちまちだということ。輪郭もはっきりせずぼんやりしています。さらに、筋につながるように皮膚にまで黒や茶色のシミがあるのならば、該当する可能性は高くなります。時間の経過とともに線が広がり複数の筋となります。そして爪全体が黒ずみます。

アジソン病という病気の場合も

メラノーマの場合は一本だけの爪に黒い筋ができますが、複数の爪に同じ時期に出始めたならば別の病気が疑われます。副腎皮質ホルモンが正常に分泌されなくなるアジソン病がそれです。

代表的な症状は、色素沈着のほか低血圧や全身の倦怠感などです。40代から60代に多く、難病指定されています。爪以外にも脇の下や腰、膝にも黒いホクロのようなものが増え、何だか疲れやすくなったと感じるならば、こういった病気の可能性もありますので病院で診てもらいましょう。
アジソン病を疑うならば、皮膚科ではなく内分泌代謝の外来を受診するのが良いでしょう。

爪の黒い筋と同時期に、ささくれやタコ、イボといった角質の病状が現れればボーエン病の可能性も出てきます。これは皮膚や粘膜の表皮内にできるがんです。放置したままでいると深部へと進行していくため早期の発見と治療が求められます。

黒い線が出たときにやるべきこと

爪が黒ずんでいるなど異常を感じたとしても、全てが病気につながるとは決まっていません。ここしばらくの間で爪を強くぶつけたことがなかったか、よく思い起こしてみましょう。記憶になかったとしてもホクロの可能性もあります。形状や爪の周囲の皮膚の様子もよく観察しましょう。数日経過観察して、やはり様子がいつもと違うと感じたならば、皮膚科を受診します。

一般的に皮膚科では拡大鏡を使って検査します。皮膚の病変を10倍から30倍まで拡大し、良性か悪性かの判断をします。もし悪性黒色腫であった場合は、抗がん剤や放射線治療は不向きなため投薬での治療が主流となります。

診断の結果、爪白癬やグリーンネイルだった場合はこの機会に日常の爪の手入れも見直しましょう。爪周りは常に清潔を保つように心がけてください。ジェルネイルやスカルプチュアをしている方は、正しい手順で行うようにしてください。剥がれた部分を放置することも、菌にすみかを提供することになります。

ネイルケアを正しく行うことで、爪のトラブルを防ぎ異常も早期に発見できます。自分の爪の状態も日ごろからよく見て覚えておきましょう。

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