コラム

 公開日: 2013-07-22  最終更新日: 2014-06-27

心の病で労災 最多475人

厚生労働省が6月21日に平成24年度の「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」を公表しました。

「過労死」など、脳・心臓疾患に関する事案の労災補償状況
・ 請求件数842件で、前年度比 56件の減。3年ぶりの減少
・ 支給決定件数338件で、前年度比28件の増。2年連続で増加
・ 業種別(大分類)では、請求件数は、「運輸業,郵便業」178件、「卸売業,小売業」127件、「建設業」123件の順で多く、支給決定件数は「運輸業,郵便業」91件、「卸売業,小売業」49件、「製造業」42件の順に多い。
中分類では、請求件数、支給決定件数ともに「運輸業,郵便業」の「道路貨物運送業」127件、71件が最多。
・ 職種別(大分類)では、請求件数は「輸送・機械運転従事者」163件、「専門的・技術的職業従事者」133件、「サービス職業従事者」116件の順で多く、支給決定件数は「輸送・機械運転従事者」86件、「専門的・技術的職業従事者」62件、「販売従事者」39件の順に多い。中分類では、請求件数、支給決定件数ともに「輸送・機械運転従事者」の「自動車運転従事者」152件、83件が最多。
・年齢別では、請求件数は「50~59歳」272件、「60歳以上」223件、「40~49歳」216件の順で多く、支給決定件数は「50~59歳」118件、「40~49歳」113件、「30~39歳」56件の順に多い。

精神障害に関する事案の労災補償状況
・ 請求件数1,257件で、前年度比15件の減
・ 支給決定件数は475件で、前年度比150件の増で過去最多
・ 業種別(大分類)では、請求件数は「製造業」225件、「医療,福祉」201件、「卸売業,小売業」196件の順で多く、支給決定件数では「製造業」93件、「卸売業,小売業」66件、「運輸業,郵便業」「医療,福祉」ともに52件の順に多い。
中分類では、請求件数、支給決定件数ともに「医療,福祉」の「社会保険・社会福祉・介護事業」111件、33件が最多。
・ 職種別(大分類)では、請求件数は「事務従事者」342件、「専門的・技術的職業従事者」274件、「サービス職業従事者」153件の順で多く、支給決定件数は「専門的・技術的職業従事者」117件、「事務従事者」101件、「サービス職業従事者」57件の順に多い。中分類では、請求件数、支給決定件数ともに「事務従事者」の「一般事務従事者」234件、65件が最多。
・ 年齢別では、請求件数は「40~49歳」387件、「30~39歳」370件、「20~29歳」242件の順で多く、支給決定件数は「30~39歳」149件、「40~49歳」146件、「20~29歳」103件の順に多い。
・ 出来事別の支給決定件数は、「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」59件、「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」55件、「悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」51件の順に多い。

また、増加件数は、「1か月に80時間以上の時間外労働を行った」(前年度比29件増)、「(重度の)病気やケガをした」(同27件増)、「上司とのトラブルがあった」(同19件増)、「セクシュアルハラスメントを受けた」(同18件増)、「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」(同15件増)の順に多い。

精神障害の認定が急増した理由について厚生労働省は「2011年12月からは時間外労働による認定基準を明確にし、審査のスピードを上げました。精神科の医師の診断を受ける人が増えたことも背景にあります。」」と分析しています。

「過労死」などくも膜下出血や心筋梗塞などでの認定は338人で、そのうちの死者数は123人で前年度28人増えています。亡くなった123名のうち9割が「過労死」の危険ラインとされる月80時間以上の残業をしていました。

「過労死」「過労自殺」を減らすために法律の整備も本格化しています。6月18日には9政党の国会議員が「『過労死防止基本法』制定を目指す超党派議員連盟」を発足させることを決めました。
過労死基本法では、
1.過労死はあってはならないことを、国が宣言すること
2. 過労死をなくすための、国・自治体・事業主の責務を明確にすること
3. 国は、過労死に関する調査・研究を行うとともに、総合的な対策を行うこと
を理念としています。
もともとは、この基本法制定は過労死の遺族や弁護士が求めていたもので、これまでに43万人以上の署名を集めました。この法律により国が総合的な対策を行っていく必要があると求めています。

労災認定については以前のコラムでも触れたところでもありますが、企業にとっては安全配慮義務違反となり、法律的、社会的な責任を大きく問われることになります。
社員は労働条件が厳しくても、会社に改善を申し出るのは簡単なことではありません。厳しい企業間競争とグローバル経済の中、勝ち残っていくために人材はかけがえのない重要な存在です。経営者や管理職の皆さん、そして社員のみなさんとともに協力しあって働きやすい職場をつくるという意識をお互いに育てていきましょう。

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